#121 短い期間でダイエットするよりも長い期間でダイエットする方が楽だという科学的根拠
引き締め専門トレーナーの荒井です。
『ボディメイクを通じて人々の自尊心を高め、日本を元気に!』をモットーに活動しています。
常日頃から言っていることですが、ダイエットは短い期間で取り組むものではなく、長いスパンで取り組むべきです。
よくあるのが、『長い期間でダイエットするのは辛そうだから、短い期間で一気にスパッと落としたい!』という意見です。しかし、実は長い期間でダイエットをした方が、短い期間でダイエットをするよりも楽にダイエットをすることができるというデータが存在します。
人間の苦痛について研究をしたのが、ノーベル賞を受賞したダニエル・カーネマンとダニエル・レベルメイヤーによる実験です。
この実験では、結腸内視鏡検査を受けた人々がどのぐらい苦痛を記憶しているかを調べました。
実験の結果、処置にかかった時間は苦痛として人々の記憶に影響しないことがわかりました。
もっとも記憶に影響したのは、ピーク時の不快感だったのです。
つまり、人間が物事を苦痛に感じやすいのは苦痛が生じている時間ではなく、苦痛の最大値というわけです。
これをダイエットに置き換えると、長い期間でのダイエットは1日1日に行う努力量は少ないものになります。
なので、努力の最大値は低いということ。
つまり、長い期間でダイエットをしても苦痛には感じづらいのです。
反対に短い期間でダイエットをしようとすると、努力を要する時間は短いものの、その分努力の最大値が高くなるので深い苦痛を生み、挫折してしまうのです。
例えば1ヶ月で5kg痩せようとするのと、5ヶ月で5kg痩せようとするのではマイナスにすべきカロリーはどちらも同じです。
脂肪1kgは7,200kcalあるので、5kg痩せるとすると36,000kcalをマイナスにしなければいけません。
これを1ヶ月で落とすなると、36,000÷30日なので1日あたり-1,200kcalの状態に持っていかなければいけません。
反対に5kgを5ヶ月で落とすとなると、36,000÷150日なので1日あたり240kcalをマイナスにするということです。
5ヶ月かけてダイエットすると聞くと、期間が長くて挫折しそうになりますが努力の最大値はたったのマイナス240kcal。
それに対し、短い期間でのダイエットは努力の最大値がマイナス1,200kcalになるので1ヶ月で落とそうとすると5ヶ月で落とす人の約6倍の努力をし、苦痛・不快感を伴うことになるのです。
以上のことから、長い期間でのダイエットは嫌だから短いスパンで落とそうという考えはやめましょう。
それは、ダイエットの失敗のドツボにハマっています。
なぜなら、ダイエットは期間よりも努力の最大値によってキツさが決定するものだからです。
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