#115 胡散くさいダイエット法に騙されないよう、科学的な物の見方を身につけよう

引き締め専門トレーナーの荒井です。
『ボディメイクを通じて人々の自尊心を高め、日本を元気に！』をモットーに活動しています。

最近では、YouTubeやネットの情報などで、ダイエットに関するノウハウを仕入れる方が多いことでしょう。
ですが、こういった情報は玉石混合。
中には何の根拠もない、とんでもない情報まで紛れてしまっています。

運動指導者として感じることですが、ダイエットやボディメイクほどインチキなものが出回っている業界もありません。

そこで今回は、あなたがインチキや胡散くさいダイエット法に騙されないように、科学的な物の見方をお伝えしていきます。

まず覚えていただきたいのは、科学的根拠はある・なしで判断するのではなく、その根拠が強いか・弱いかで判断するものだというです。

では、どういった情報が科学的根拠が強いのか？
それを判断するのに役立つのが、エビデンスレベルといわれるものです。

エビデンスレベルは、このようなピラミッドになっています。
上に行けば行くほど情報の信頼度が高いということです。

それでは、情報の信頼度が低いものから順に説明をしていきます。

『専門家』の意見を完全に鵜呑みにしてはいけない

エビデンスレベルが１、つまり1番信頼度の低いものは、専門家の意見や考えです。

専門家がこう言っていたから、といってそれを鵜呑みにしてはいけません。
なぜならそれは根拠が無く、その専門家の個人的見解や考えだけの可能性があるからです。
そういう根拠は何なのか？が示されていない限り、その情報は信頼度が低いものになります。

例えば現代のコロナ禍において、様々な感染症の専門家が意見を出しています。
しかし、人によって意見が分かれているのをあなたも感じたことがないでしょうか？
なぜこのような事が起きるかというと、それは根拠が無く、ただその専門家の意見や見解を述べているだけだからです。
なので、専門家がこう言っていたからといって鵜呑みにしてはいけません。

ダイエット関連で言えば、『お医者さまから推薦の言葉をいただいています！』と言う宣伝を良く見かけますが、だからと言って科学的根拠が強い訳ではありません。
ちゃんと根拠となる論文を示しているかを確認しましょう。（中にはお金を払い、そういったコメントを掲載しているところもあります・・・）
またYoutuberの言う事を信用するのも良いですが、これもそう言う根拠は何なのか？と疑って情報を得ていきましょう。

根拠となる論文はそもそもあるのか？

エビデンスレベルが2のものは、観察研究です。
簡単に言えば、ワクチンを打って被験者はどのくらいの効果を得ることができたのかを調べます。
世間一般の皆様が思い描いてる通りの研究の仕方です。

エビデンスレベルが3の研究は非ランダム化比較試験です。
これは、ワクチンを打つグループと打たないグループとに分けて、その後の変化を比較していく研究です。

この非ランダム化比較試験よりも科学的根拠が強いのが、エビデンスレベルが4のランダム化比較試験です。
先ほどの非ランダム化比較試験では、ワクチンを打つグループと打たないグループという風に明確にグループを分けていました。
ですが、ランダム化比較試験ではグループ分けがランダム（無作為）に行われます。

つまりAのグループはワクチンを打つグループ、Bのグループはワクチンを打ったように見せかけて、中身は偽物というグループに分けます。
このようにすることで、ワクチンを打たれる対象者の思い込みによる効果（プラシーボ効果）を排除した研究をすることができるのです。

そして最もエビデンスレベルが高いのが、メタアナリシスです。
メタアナリシスは、エビデンスレベルの高いランダム化比較試験を複数集め結論を出したものです。

このように科学的根拠があると言っても、それが強いのか弱いのかは複数の階層に分かれています。
例えば、腹筋のブルブルマシンなどはこれだけ変わりましたというデータを掲載していますが、そのデータというのは会社独自で出したデータということがほとんどです。